カテゴリー「病歴要約 作成のtips」の記事

2008年5月 2日 (金)

病歴要約 採点者の心理

採点表をみるかぎり、病歴要約は1人の採点者が12症例全てを採点しているものと思われます。採点者によって辛口だったり甘口だったりするみたいなので、当たり外れはどうしようもない、ですが、、、

■考察で同じようなネタを多用するのは避けた方が無難。

考察を書くときに、どうしてもネタに困ることがあります。そんな時、「インターネットの活用」とか「社会的サポート」とかそういった若干「変化球的考察」に逃げることもあります。個人的な考えですが、同じ手を何回も連用するのは採点者にあまりいい印象を与えないのでは、と思っています。

「変化球的考察」を使うのであれば、この例ではカーブで、この例ではシュートで、といったように内容の変化をつけたほうがいいと思います。

同じような切り口の考察を何回も目の当たりにすると、さすがに採点者も飽き飽きしてくるでしょうしね。

■採点者の矯味を引くようなネタで勝負!

~といっても、採点者の好みは予想できない。というか、受験者は採点者を選べない! ので難しいところではありますが。おそらく、個人的な考えですが、採点者は教育病院の医長、副院長レベル、大学病院の講師~助教授レベルではないかと愚考しています。

そして、内科学会だけでなく、各種学会のガイドラインとか、学会の出版物とかの実質を担っている先生方が多くいるのではと思います。実際、私のときの採点者はある学会のIT関係委員をしていたみたいです。採点表にそんなことが推察されるコメントが書いてありました。

なので、学会周辺のコンテンツを多用したほうが、ウケは良いものと勝手に予想しています。いかがでしょうか。

2008年5月 1日 (木)

たとえばそんなこと(基準値が定まってない検査は?)

たとえばそんなこと。

検査によっては「基準値が決まっていない」「定説がない」ものがありますよね。そのような場合はどうすればいいでしょか。

まず、学会事務局から頂いた御返事から。

「指導責任者と相談してください」

まあ、そうですよね。

で、病院の指導責任者のドクターとちょっと話し合った結果、

「基準値が決まっていないこと、定説がなく、だいたいここらへんが基準値内であることを文献、エビデンスで示す必要がある」といったところに落ち着きました。

考えてみれば、いや、考えてみなくても結論はこうですよね。当たり前ですよね。

学会事務局の方々にしてみればこんな些細なことで、とお思いになったかも知れません。事実そうでしょう。でも、病歴をまとめているときの自分にはこのようなことにさえナイーブになってしまってたんですね。

臨床検査法提要

↑↑臨床検査の「最後の砦」的な。  さすがにこれに掲載されてなかったらちゃんと考察しておかないとまずいですかね。

2008年4月27日 (日)

ちょっとした落とし穴

病歴要約作成の際にちょっとした落とし穴になること

病歴サマリー作成にて、以外にも、ちょっとしたことですが落とし穴になることがいくつかあります。

1. 研究会や学会で発表したからそのまま認定医試験の病歴要約として使えるよね~と思い、その後手付かずのまま放置しているパターン。

確かに、学会発表するくらいの症例だからインパクトがあり、考察はほぼ問題ないと思います。ただ、内科学会の病歴要約形式で必要な患者IDとか、画像とか、細々とした情報が手元になかったりすることがあるんです。

恥ずかしながら、私は、サマリー提出直前に呑気にやっていたら、学会に発表した症例がそのままだと使えないジャン!!という悲惨なめにあったことがありまして、やっぱり、早めに学会形式のサマリーに打ち直しておくことをお勧めします。

2. 一応、退院サマリーで病歴要約形式と同じような形式でととのえて置いたから、大丈夫~と思い、その後手付かずのまま放置しているパターン。

「うげっつ、こんな大切な検査をしてなかったんだ!」とか「実はエビデンスを逸して治療行っていたんだ」みたいな、致命的ではないにせよ、サマリーの考察が非常に大変になることがあります。

なので、実際に診療している時点から「はたしてこの症例は認定医症例として評価に耐えられるのか」と考えておく必要があると思います。そして、やりすぎかな、と思っても必要かもしれない検査とかをバシバシを入れておくことをお勧めします。後悔しないために。

2008年4月25日 (金)

そのエビデンス大丈夫ですか?

認定医試験の病歴要約(病歴サマリー)についてですが、その症例をいつ受け持ったとしてもエビデンスは最新のものを使用するように、と決められています。

逆に言うと、いかに昔の症例でもかまわないんです。最新のエビデンスで記述があれば。でも辛いだろうなー。ひたすら「昔はこうだったが今はこうだ」を繰り返すわけですから。やっぱり、ある程度新鮮なものを使わないと、です。

コロコロとエビデンスが変わるってことはあまりないのでしょうが、結構要注意だと思うのが「薬の安全情報」です。2年くらい前の症例を引っ張り出してきたら、某R薬の緊急安全情報が出ており、考察を大幅に修飾せざるを得なかった、みたいな。

疾患の治療方針だけじゃなくて、そのようなところもチェックしておく気配りもまた要求されるのが認定医試験、ということみたいです。ええ。当たり前のことかも知れませんが、結構最近にそれを学びました。私は。

しかし、特に、自分の苦手分野についてはそのような情報を見逃してしまうことが多いかと思います。そして、そんなときに何気に頼りになるのがその科を回っている研修医の先生方。結構、知ってるんですよね。いろいろと。彼らは頼りになります。

2008年4月24日 (木)

病歴要約の都市伝説 その4

誤字脱字は一切許されない!

といったウワサはある意味正しいです。

「商品名のみ書いたら減点された」「というか、Ⓡマークがないだけで減点された」「五箇所も誤字をチェックされた」「というか、内容よりも体裁が問題にされている」などなど列挙するとキリがないです。

これ、全部正しいと思います。私の場合も、3箇所誤字を指摘(-3点)されました。何回も何回もチェックしたのに。誤字脱字チェックマシン(数万円あげると代わりにチェックしてくれるヒト)にもかけたのに、、、。でも、皆さん、大丈夫です。採点者は「すべてのミスを見抜けるわけではない」のですから。

今、目の前に、前回の認定医試験に提出した病歴要約があります。ぼんやりと眺めていますが、いまだにポロッとミスが見つかったりして、一人でほくそ笑んでいます。

病歴要約の都市伝説 その3

同じ症例を複数の受験者が病歴提出したら、それだけでアウト!?

これ、よく聞かれますよね。大体、普通の病院はチーム診療なので複数の医者が担当しており、この中に認定医試験を受験しようとする医師が複数いてもおかしくないわけで。問題は共有の程度の問題ですよね。

同じ症例の患者様について、同じ分野で、同じ内容の考察を複数の受験者が提出する、いわゆる「病歴要約の丸写し」。これはアウトですよね。これはヤバイっす。今、こんなことをやろうとしている受験者はいないとおもいます。

じゃ、これはどうですか?

同じ症例の患者様について、別の考察(私は腎臓の観点から、同僚は血液の観点から)を行い提出した場合。

私たちの場合は問題なく2人とも通りました。実際、私と同僚が同じチームで診療を行っており、しかも、「まじめ」にそれぞれ独自の考察をしたわけで、まったくもって問題なかったです。

昔の先生で、すでにチームリーダーやその上の指導医的役割の先生方で、認定医や専門医を取り損なっている方々っていますよね。で、下の人間が担当している症例を自分のものとして使うってのはどうなんでしょうかね。たとえ直接的にかかわっていなくても、カンファレンスとかで「指導」しているから担当症例としてあつかえる、、、と。

理屈ではOKかも知れませんが、実態を考えるとちょっとまずいだろうなーっと思ってしまいます。やっぱりこれも程度の問題かなあ、と。

2008年4月23日 (水)

病歴要約の都市伝説 その2

これも次々回から受験する方々へのお話しですが、

病歴要約は内科9分野からそれぞれ1症例を含む12症例、たとえば内分泌・代謝だったら、内分泌1例、代謝1例作成するのが好ましい

と学会のHPにあります。ということは、

内分泌が出せないのであれば、代謝を2例出さないといけないですか~??

これはそのようなことはないそうです。内分泌、もしくは代謝から1つだけしか出せなくても、他の分野で数を補えばそれで悪くはない、とのことです。一応試験委員会に確認しました。もっとも、症例のバランスを著しく欠くことがあってはいけないと釘をさされましたが。

昔の認定医試験ではこのようなルールもあったみたいで、昔の先生から指摘をされたんですね、「大丈夫か」って。

病歴要約の都市伝説 その1

内科認定医試験では

病歴要約(サマリー)は必ず三分の二以上埋めないと自動的に失格になる(80%という説も)

といったまことしやかなウワサ、聞いたことありませんか?

私も症例提出の際には相当に気を使ってビクビクしてました。そしてほとんどの症例は残り1行とかそんな感じでピタッとやっていました。

一緒に受験した某先生のサマリーは、言葉悪いですけど、ひどかったんですね。考察内容もさることながら、文字が少ない。文字が。右側半分にちょこっと申し訳程度にはみ出しただけ。本人を前にしても、「これは、、、」と言葉を失うほどでした。

ただ、実際、合格されたんですね。病歴の点数はきっちり-10点ということで。試験官としては「あなたのサマリー、ヤバイよ」といった警告だったんでしょうが、あとはペーパーテストで問題なく得点され、合格されました。

多分、他の受験者と症例およびサマリー自体を共有するようなことさえやらかさなければ、相当ヤバめの病歴要約もOKなんだな、ということが分かりました。

たとえばこんなこと(保険通ってない薬は?)

平成20年(第24回)認定医試験受験予定の方にはすでに関係ない話ですが、たとえばこんなことはいかがでしょうか。

Q:病歴要約にて、保険にて認められていない方法で大胆に使用している薬剤がありますが、どのように考察すればいいでしょうか?

A:(内科学会事務局のお答え・ダイジェスト)ありのままを記述されれば良いと思われます。詳しくは各病院の研修責任者に問い合わせてください。

実際、保険にて認められていようがいまいが、医学的に適切なことであればそのままエビデンスを添えて病歴にて考察すれば良いみたいです。

これ、やっぱり、当たり前ですか?質問するまでもありませんか?

私は病歴要約を書いてて、ハッとこれに思い当たり、学会に問い合わせてみた小心者でしたが。